2025年
昨日は寒い中にもかかわらず、年内最終の直売会に多くの皆様にお越し頂きありがとうございました。一年間の御礼をお伝えする中で、「今年も美味しい果物をありがとう」とお声がけを頂き、大変嬉しく感じております。
また、お取引様におかれましては、年末のご挨拶でお伺いした際には貴重なお時間を頂き、誠にありがとうございました。皆様方のお陰で、東京産果物をより一層魅力あるものにすることができたと感じております。お話の中で生まれた改善点をもとに、来年はより一層飛躍できるよう頑張りたいと思います。
振り返れば2025年も気象条件の過酷な年となりました。猛暑、雨不足、春先の気温の不安定さなど、例年同じような内容を書いているような気がします。それが当たり前となってしまった恐ろしさを感じます。それでもスタッフとともに培ってきたアイデアを活かし、被害を最低限に抑えることができたとも感じております。「農家は毎年が一年生で、毎年が勉強だ」というフレーズをよく聞きます。どのような環境になるか予測できない中で、いかに多くの引き出しを持つことができるかが求められてきます。これからも一つ一つの判断がしっかりとできるように取り組んでいきたいと思います。
今年は「東京ゴールドキウイ」の為に多く動いた一年になりました。
私はこの東京ゴールドキウイは非常に魅力ある果実と思っております。平成26年に品種登録された東京都オリジナルキウイ。爽やかな甘さとほんのりとした酸味がとても美味しいです。縁あって東京都農林総合研究センターで研修していたころに、品種登録の一部をお手伝いさせて頂いた思い出もあります。昨年来から今年初めにかけては「東京産農産物ブランド化事業」の一環としてワーキンググループに参加させていただきました。東京ゴールドキウイを広く知って利用していただきたいと思い、お話があれば活動させていただきました。今年はそれが実を結び、有名な店舗やホテルでご利用いただき、大手企業からもお歳暮の品としてご利用いただきました。本当に感謝です。「東京の果物といえば東京ゴールドがある」と言ってもらえるよう、2026年も引き続き皆様方と取り組んでまいりたいと思います。


また今年は大学と連携をさせて頂く機会が多くありました。母校である東京農業大学、農学部を開設する中央大学の皆様と収穫作業を一緒に行うことができました。ご協力頂き心より感謝申し上げます。学業もあるかと思いますのでイベント的に来年も企画できればと思います。作業のお手伝いだけでなく、加工用果実を利用した商品企画などもできると夢が膨らみますね。
市内にあります国際製菓専門学校には今年もお手伝いいただきました。卒業制作発表会にもご招待いただきました。学生さんのアイデアで生まれたお菓子はどれも素晴らしく、地場のものを利用しようとイチジクや東京ゴールドを使用していました。商品化の観点も審査項目としてあり、販売してもどれも人気になりそうな感じがしました。2026年1月31日、2月1日に学園祭がありますのでそちらで販売もあるかもしれませんのでチェックしてみてください。

この果樹園日誌を楽しみにされている皆様におかれましては、記事のアップ回数が少なく大変申し訳なく感じております。昨年の年末のご挨拶の際にもお伝えした新規事業が佳境で、目まぐるしく動いており、なかなか記事を書く時間を作ることができませんでした。新規事業につきましては、業者さんの支えもあり、順調に進んでいる状況です。完成は2026年3月を目指しております。東京フルーツがより一層広く皆様にご提供できるように、来年も力の限り尽くしたいと思います。
2026年、大学卒業後、島根県での研修から戻り、東京で就農(研修した期間も含める)し果樹栽培に取り組み始めて節目の20年になります。当時思い描いていた20年後とはとても違います。農業を志して加わった心強い仲間たちと、魅力ある東京フルーツをこんなにも多くの皆様に提供できるとはとても思っておりませんでした。原点を忘れずに、2026年も皆様から「美味しい」を生み出せるように、果樹栽培に精進してまいります。
一年間の感謝とともに御礼になります。皆様よい新年をお迎えください。